国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関・国際記念物遺跡会議(イコモス)1965年に設立した国際非政府間組織(NGO)。文化財の保存、修復、再生などを行う。ICOMOS(イコモス)は「International Council on Monuments and Sites」の略語。ユネスコ世界遺産委員会の諮問機関として、文化遺産に関する推薦資産の現地調査を担う。その内容を踏まえ、世界遺産委員会に対して評価結果を勧告する。本拠地はパリ。勧告ユネスコ世界遺産委員会の諮問機関イコモスによる推薦資産の評価結果。「記載」(世界遺産一覧表に記載するもの)、「情報照会」(追加情報の提出を求めた上で次回以降に再審議するもの)、「記載延期」(より綿密な調査や推薦書の本質的な改定が必要なもの)、「不記載」(記載にふさわしくないもの)の4区分。を受け、「佐渡島(さど)の金山「相川鶴子金銀山」と「西三川砂金山」の二つの鉱山遺跡で構成。17世紀には世界最大級の金の産出量を誇った。金の採取から精錬までを手工業で行っていた時代の遺構が残っているのは、世界的に例が少ないとされる。」の資産範囲から、新潟県佐渡市の北沢地区を除外する方針が6月13日、明らかとなった。佐渡島内の関係者からは「登録のために必要なことだ」と理解を示す声が聞かれた。

 「勧告で求められており、当然の対応なのではないか」。6月13日、政府の方針を知った市民団体「佐渡を世界遺産にする会」の中野洸会長(83)はこう語り、「今は登録が最優先だ」と強調した。

 北沢地区内には、国の推薦時期より後の、明治以降の産業遺構が残り、...

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