水俣病患者らの集会施設で面会する伊藤環境相(右端)=7月8日午前、熊本県水俣市(代表撮影)
水俣病患者らの集会施設で面会する伊藤環境相(右端)=7月8日午前、熊本県水俣市(代表撮影)

 伊藤信太郎環境相との懇談の際に水俣病熊本県水俣市のチッソ水俣工場から不知火海(八代海)に流された排水に、毒性の強いメチル水銀が含まれ、汚染された魚介類を食べた住民らに手足のしびれや感覚障害、視野狭窄(きょうさく)といった症状が相次いだ。1956年に公式に確認され、68年に国が公害と認定した。母親の胎内で影響を受けた胎児性患者もいる。根本的な治療法は見つかっていない。新潟水俣病、イタイイタイ病、四日市ぜんそくと並ぶ四大公害病の一つ。被害者らの発言が遮られた問題で、環境省が改めて設けた懇談が7月8日、熊本県水俣市で始まり、環境省は被害地域の住民健康調査を2026年度に始める方針を明らかにした。一方、団体側から...

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