小学4年の古俣聖(中央)と6年の姉潮里さん(右)。父治久さん(左)が練習を見守る=2006年、新潟市西区
小学4年の古俣聖(中央)と6年の姉潮里さん(右)。父治久さん(左)が練習を見守る=2006年、新潟市西区
古俣聖

 パリ五輪フェンシング・エペ団体の男子代表が8月2日、2連覇を懸けた戦いに挑む。新潟市西区出身で初出場の古俣聖(26)=本間組=は、リザーブとして出番を待つ。チーム一の練習の虫で、研究熱心さも人一倍。相手の弱点を見抜く力は、かつて東京五輪を共に目指した姉の潮里さん(29)に敗れ続けた少年時代に培われた。

 フェンシングの世界選手権に出場経験のある父治久さん(70)の指導で、5歳から姉とともに自宅脇の練習場で鍛えられた。「技のデパート」と褒められるほど、のみ込みが早かった。夜7時から毎日2時間の練習を続け、小学5年生の時には国際大会に出場するまでになった。

 だが、2学年上の潮里さんには負け続けた。...

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