
署名への協力を求める曽我ひとみさん=16日、佐渡市小木町
北朝鮮による拉致1970~80年代、北朝鮮が日本人を連れ去る国際犯罪を重ねた。工作員の教育などが目的とされる。2002年の日朝首脳会談で金正日総書記が拉致を認めて謝罪。被害者5人が帰国し、8人は「死亡」とされた。日本政府認定の被害者は計17人で、北朝鮮は4人を「未入国」と主張している。日本側は説明に不審な点が多いとして受け入れず、交渉は停滞している。被害者で新潟県佐渡市の曽我ひとみ1978年8月12日、母のミヨシさん=失踪当時(46)=とともに北朝鮮に拉致された。2002年、ひとみさんは拉致されてから24年ぶりに帰国を果たしたが、ミヨシさんは日本に戻れないままでいる。ミヨシさんとの再会、帰国を願うひとみさんは署名活動や、佐渡市内の小中学校などで拉致問題を知ってもらうための講演を続けている。さん(65)が8月16日、佐渡市小木町の小木みなと公園で拉致問題の早期解決を訴える署名活動をした。報道陣の取材に応じ、岸田文雄首相の自民党総裁選への不出馬表明に対し、「水面下で(北朝鮮と)交渉を進めていたのだと思うが、全員が帰ってくるまで、一緒にやってもらいたいと思っていた。残念だ」と述べた。
曽我さんはお盆に1人で墓参りしたといい、「昔は母と一緒に、ろうそくの火をともしていた。一日も早く会いたい」と思いを募らせた。総裁選について「新たな首相には、今の私たちの気持ちを受け止めて、解決する道筋をしっかり模索しもらいたい」と訴えた。
神奈川県から訪...
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