
新潟県内私立大の8割超に当たる13校で2024年度の入学者が定員割れした。少子化で18歳人口が減少する中、学生確保に向け、都市部の私大や国公立大との競争が厳しさを増しており、県内の私大関係者は強い危機感を募らせている。
定員充足率が最も低かった新潟リハビリテーション大(村上市)の山村千絵学長(63)は「高校との連携強化や、少人数指導で国家試験の合格率を向上させるなど努力してきたが、充足率向上に至っていない」と厳しい現状を示す。新潟県と山形県を結ぶJR米坂線が豪雨災害の影響で不通となり、山形県側からの入学者数が減った影響も挙げ、「地域の若年層の流出超過もあり、単独の取り組みだけでは解決が難しい。多くの地方小規模大学が抱える問題だ」と指摘した。
文部科学省はこれまで、大都市圏の私大への学生集中を避けるため、定員の一定基準を超える入学者を受け入れた大学に助成金を交付しないなどの対策を取ってきた。ただ、...
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