レスリングのインカレで初優勝した本名一晟さん=10月4日、新潟市西蒲区角田浜
レスリングのインカレで初優勝した本名一晟さん=10月4日、新潟市西蒲区角田浜
父母子3人で学生王者となった本名一晟さん(中央)、栄仁さん(右)、亜里さん(左)親子=10月4日、新潟市西蒲区角田浜

 レスリングの全日本学生選手権(インカレ)で、新潟市西蒲区出身の本名一晟(ほんな・いっせい)さん(20)=育英大=が初優勝を飾った。日本レスリング協会によると、新潟県出身選手のインカレ制覇は一晟さんの父、栄仁(えいじ)さん(48)以来27年ぶり。母の亜里さん(46)も大学時代に全日本女子学生選手権で優勝を経験していて、全国初の父母子3人での学生王者となった。一晟さんは「選手としても人としても尊敬している両親に追いつけたことが誇り。世界の舞台も見据えて一層練習に励みたい」と意欲を見せた。

 大会は8月下旬、都内で行われた。一晟さんは男子グレコローマン72キロ級に出場し、決勝では、U23世界選手権代表に内定している小野健作選手(日体大)と戦った。得意のリフト技で4点を決めてリード。相手の猛攻でラスト1秒まで接戦が続いたが、1点差で耐え抜き勝利した。

 全国大会での優勝が初となる一晟さん。高校最後の大会で2位となって以降「決勝の場に壁を感じていた」といい、勝利が決まった瞬間「乗り越えられた達成感」にその場で涙した。

 「緊張よりもやってやるぞという気持ちの方が強く、安定して自分のペースで戦えた」と振り返るが、両親からの働きかけも気持ちに大きく影響したという。

レスリングのインカレで初優勝した本名一晟さん=10月4日、新潟市西蒲区角田浜

 「自信持って、楽しんで」。そう言って試合に送り出した亜里さんは...

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