
防疫作業の準備を進める作業員=10月26日午前、上越市
新潟県は10月26日、上越市の養鶏場で発生した高病原性鳥インフルエンザの疑いがある事例について、遺伝子検査で陽性が確定されたと発表した。26日中に飼育していた採卵鶏188羽を殺処分し、防疫措置を完了した。
県は26日に中央家畜保健衛生所(新潟市西蒲区)による遺伝子検査で陽性を確認。午前10時、農林水産省が高病原性と確定した。これを受け県職員14人体制で殺処分に当たり、約30分で終えた。農場の洗浄や消毒といった防疫措置は午後3時に終わった。
この養鶏場では、25日に上越家畜保健衛生所に死亡羽数が増えているとの通報があり、簡易検査で陽性反応が出ていた。
飼育家禽(かきん)の移動制限区域となる半径3キロ圏内には約32万羽の鶏がいる別の養鶏場があるほか、搬出制限の半径10キロ圏内には約3万5千羽を飼う養鶏場が1戸ある。県によると26日夕方時点で異変はない。
県内では、長岡市で10月25日に野鳥から高病原性鳥インフルエンザウイルスが検出されており、県畜産課は「鳥インフルエンザウイルスが広がっている可能性があり、養鶏場には最大限の警戒をお願いしたい」としている。
県内の養鶏場で感染が確認されたのは今季初で、北海道、千葉県に続いて全国3例目。県内の養鶏場での感染事例としては最も早い時期の発生となった。
◆上越市が対策本部設置 別の養鶏場関係者も「警戒マックス」
高病原性鳥インフルエンザの...
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