思いつないで 県内聖火リレー

個性尊重する社会に

女性初の国内主要マラソン完走 大井キヨ子さん(64)佐渡市

「走るのに性別関係ない」

 「男だから、女だからってのは意識しなかった。走るのは誰にでもできるから」。1979年2月の別府大分毎日マラソンで、佐渡市の大井キヨ子さん(64)は女性で初めて国内の主要マラソン大会を完走した。あれから40年。日本スポーツ史に名を刻んだパイオニアは「スポーツをしている人もしていない人も、一緒につないでいると感じてもらえれば」と聖火に思いを込める。

大井キヨ子さん
過去に出場した東京国際女子マラソンのゼッケンを前に、現役時代の思い出を語る大井キヨ子さん=佐渡市

 魚沼市出身。小出高校では中距離専門のランナーだった。インターハイに一歩届かず、走りたい気持ちがくすぶっていた。卒業を控えた年末、佐渡の和太鼓グループ「鼓童」の前身「鬼太鼓座」に声を掛けられた。鬼太鼓座は団員をボストンマラソンに出場させ、ゴール直後に太...

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