東京五輪の聖火リレーが6月4、5日に新潟県で行われる。新型コロナウイルスの収束の気配は見えず、開催に反対の声が上がるなど、五輪を巡る環境は大きく変化した。しかし、変わらないものもある。「多様性と調和」という大会理念だ。さまざまな思いを持ったランナーが、希望のともしび聖火をつなぐ。
看護志す3児の母 中村真理さん(41)弥彦村
「何歳でも挑戦はできる」
この状況で走っていいのか...。2年前、熱い思いで聖火ランナーを志した時と、五輪を取り巻く状況は大きく変わった。しかも自分は医療を志す看護学校の学生。弥彦村を走る中村真理さん(41)の思いは揺れた。だが、臨床の実習で病気と向き合う患者や看護師に触れ、決意は固まった。「つらい時だからこそ、誰かを勇気づけたい」

新潟市...
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