
就任3年を迎え、インタビューに応じた上越市の中川幹太市長=市役所
新潟県上越市の中川幹太市長(49)の任期が残り1年を切った。副市長4人制導入を今任期中断念するなど主要な公約は実現せずに3年が経過。この間失言を繰り返し、2024年6月の高卒者への不適切発言を巡り、市議から不信任決議案を提出された。上越市政始まって以来の事態に至り、市議会との関係はさらに悪化。新潟県第3の都市のリーダーとして、資質を問う声が上がっている。(5回続きの5)
中川市長は11月9日で就任3年を迎えた。1期目の任期が残り1年を切る中で、山積する課題にどう対応するのか聞いた。
-3年間の市政運営での実績を伺います。
「就任時は新型コロナウイルス禍だった。物価高騰や気候変動による渇水があった上、能登半島地震も発生した。社会情勢に合わせながら公約の実現に向け、一歩一歩進んできた」
「市周辺部で予約型コミュニティバスの普及を進めた。若い人たちに上越へ帰ってきてもらえるよう奨学金の返還支援も2024年度から始めた。ふるさと納税制度の活用を推進し、寄付額は1年目は1億、2年目は2億と伸び、24年度は5億円が目標だ」
-公約実現度に対する自己評価は。
「手が付けられるところはすぐに政策として実現してきた。...
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