新潟県の上越市議会9月定例会が9月26日に閉会した。一般質問では、議会の辞職勧告を事実上無視した中川幹太市長に反発して質問をボイコットした市議がいた一方、過去も含めて市長の不適切発言を厳しくただす市議もいた。追及された市長は10件の具体例を挙げて自ら説明。市議からは引き続き辞職を求める意見のほか、市長に厳しい姿勢で臨む声が上がっている。

 市長の不適切発言を巡っては、7月の市議会臨時会の総務常任委員会で橋爪法一市議(共産党)が「市当局で確認した不適切な発言は何件あるのか」と質問。担当課長が「10件程度はあると思っている。新聞などで大きく取り上げられたもの」と答えた。この答弁に関し、9月18日の一般質問で宮越馨市議(無所属)が不適切発言の具体的な内容をただしたが、市長は「既に報道されているので個別の内容は差し控えたい」と応じなかった。

 しかし、9月20日の一般質問では、橋爪市議が「いつ、どのような発言をしたか列挙できないのか。一つ一つ反省しているなら記憶に残っているのが普通だ」と追及。当初は明確に答えなかった市長だが、橋爪市議が何度も質問すると10件の不適切発言について説明した。

 これを受け、橋爪市議は「差別的な意識があったのではないか。そうでなければ6月の(高卒者に対する差別的な)発言につながらない」などと批判し、市長に辞職を求めた。

 中川市長は...

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