上越市長選の当選証書を受け取る小菅淳一さん=27日、市役所
上越市長選の当選証書を受け取る小菅淳一さん=27日、市役所

 26日投開票の上越市長選は過去最多の6人による混戦となり、無所属新人の元外交官小菅淳一さん(73)が初当選を果たした。改革を掲げた現職の中川幹太さん(50)は不適切発言を繰り返し、市議会との関係も悪化しているとして「市政が停滞している」と懸念する声も多かった。漂流してきた市政を新市長がどう立て直すのか。選挙戦を振り返り、トップ交代の背景と新市政の課題を探る。(3回続きの3)

【連載の前回はこちら】
<中>失言の影響大きく…現職・中川氏、間に合わなかった市民感情修復

【関連記事】
【上越市長選挙2025】新人の小菅淳一氏が初当選 6人立候補の異例の選挙戦
混戦制した小菅淳一さん「停滞した上越を復活させる」
小菅氏、6候補乱戦を制した分かれ目は批判票、組織力、投票率…

 「これから市民のために働かないといけない。そう強く思った」

 上越市長選の投開票日翌日の27日、市役所で当選証書を受け取った小菅淳一さん(73)は報道陣の取材に応じ、決意を語った。

 小菅さんは高田高校から東大を卒業後、外務省に入り、アフガニスタンやヨルダン、ハンガリーの大使を務めた経歴を持つ。霞が関の人脈のほか、大使館勤務で海外生活が長かった経験を市政に役立てるとアピールしてきた。

 ただ、...

残り1073文字(全文:1602文字)