
有志らが茅刈りを行った茅場=佐渡市椿(佐渡古文化保存協会提供)
茅葺(かやぶ)き屋根の文化財が多く残る新潟県佐渡市で、材料となる茅を育てる取り組みが進んでいる。これまで島外から購入していた茅の地産地消を目指し、6月には市民団体「佐渡の茅場(かやば)を守る会」が発足。ただ、メンバーはまだ少なく人手が不足している。同会は「メンバーになって、佐渡の茅葺き屋根と茅場の今後を考えてみてほしい」と呼びかけている。
島内には能舞台や住宅など約100件の茅葺き屋根の建物が残る。うち25件ほどは、国や県、市が指定する文化財だ。
ただ、茅を島外から購入すると輸送費などがかさむ上、茅葺きができる職人も少なく、瓦やトタンと比較すると高額になる。島内で茅場整備を進める佐渡古文化保...
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