
酒蔵見学を楽しむ中国人観光客ら=1月28日、新潟市中央区の今代司酒造
中国の旧正月「春節」の1月29日、新潟県内の観光地にも多くの中国人観光客らが訪れた。酒蔵見学やウインタースポーツといった新潟県ならではの体験ができる場所が人気を集めている。新型コロナウイルス禍で落ち込んだインバウンド(訪日客)は回復傾向で、さらなる増加が期待される。
8日間の大型連休が始まった28日、新潟市中央区の今代司酒造の酒蔵見学には、中国やマレーシアなどアジア圏からの参加者が目立った。観光客は日本酒の製造工程を聞いたり、試飲を楽しんだりした。
夫と中国から訪れた女性(28)は2週間ほど日本に滞在するという。「甘酒を試飲したが、おいしかった。新潟で日本らしい体験をしたい」と笑顔を見せた。
今代司酒造によると、1月下旬から中国や台湾、シンガポールなどの観光客の見学予約が相次いでいる。インバウンド拡大に対応するため、平日は英語案内の時間帯を設け、パンフレットも英語、中国語(繁体字と簡体字)、韓国語を用意した。
年間の酒蔵見学者数は約3万6千人。外国人は2割ほどを占め、ウイルス禍前の水準に戻ってきたという。従来の「爆買い」は減ったものの、アジア圏の観光客は単価が高いという。

経営企画部シニアマネージャーの中島恵美子さん(45)は「リピーターの訪日観光客が、...
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