
新潟県柏崎市軽井川の産業団地「柏崎フロンティアパーク」で、新たに2社が拠点を構え、2024年12月までに進出した全10社の操業が始まった。総面積約28ヘクタールのうち、分譲・賃貸面積は約15ヘクタールで全31区画。2008年の分譲開始から16年余りで全企業が操業をスタートした。新たに拠点を構えた飯塚鉄工所(柏崎市半田3)、ジェットエイト(東京)の2社を紹介する。
飯塚鉄工所は、人工透析のポンプ部品や産業用ポンプに用いる流体部品を主力に手がけている。新設した工場では、これまで市内3カ所に分散していた工場の生産ラインを統合。大型の複合加工機を導入して生産の自動化にも取り組む。素材調達から組み立てまでを一括受注できる生産体制を整えた。
新工場は鉄骨一部2階建てで、延べ床面積は2197平方メートル。2025年2月から本格的な稼働を始める。新工場の創設について「工場の集約によって高度な技術、社員の交流が活発になり、リアルタイムで共有できる体制、世界に挑戦し続ける体制が整った」としている。
飯塚鉄工所の売上高は約18億5900万円(2024年4月期)。

ジェットエイトは医薬品などの国際輸送サービスを展開している。フロンティアパークには、医薬品の原料に使われる危険物などを超低温で保管する施設「信越クライオファーマアーカイブセンター」を新設し、2025年2月の本格稼働を予定している。総事業費は約4億6千万円。
センターは、医薬品原料を保管する「医薬品・原薬保管棟」と、細胞や検体など人から摘出したサンプルを保管する「検体保管棟」の2棟で構成する。2棟とも鉄骨平屋建てで、広さは計約350平方メートル。25度からマイナス196度まで五つの温度帯で保管できる。
24時間体制で温度管理をするため電力消費が課題だったが、東京電力柏崎刈羽原発が立地する柏崎市には電気料金の軽減制度がある。また、医薬品の保管施設は...