
県立吉田病院の新病院計画などが議題となった県央地域医療構想調整会議=三条市須頃1
県立吉田病院(燕市吉田大保町)の指定管理者、医療法人「愛広会」(新潟市北区)などは、建て替え後の2027年秋ごろに開業する新病院の病床機能の方針を示した。回復期の患者の自宅復帰を支援する「地域包括ケア病床」を60床に増やす。検討していた回復期リハビリテーション病棟の設置は見送る。
3月下旬に三条市内で開かれた、県央地域の医療、行政、福祉関係者らでつくる県央地域医療構想調整会議(議長・田中吉明三条市医師会長)で報告した。
報告などによると、地域包括ケア病床は2023年の11床(稼働ベース)から大幅に増える。一方、「急性期一般病床」は「一般病床」とし、23年時点の84床(同)から35床に縮小。合計110床は変わらない。
新病院はAフロア、Bフロアの2病棟で構成。Aフロアは一般病床35床、小児病床15床の計50床で、小児のうち5床は隔離病床にする。Bフロアは全て地域包括ケア病床とする。
吉田病院の病床転換は、24年3月の済生会新潟県央基幹病院(三条市上須頃)開院に合わせて行われた県央地域の医療再編の一環。県央基幹が急性期患者の受け入れを担うことから、吉田病院では急性期一般病床を縮小し、回復期の患者の自宅復帰を支援する機能を中心とした病院に転換する方向で進めていた。
愛広会担当者は当初検討されていた...
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