
使用貸借を巡り、問題となった工業流通団地の用地=2024年秋、三条市福島新田(公平・公正な税制度を求める市民の会提供)
三条市栄地域の工業流通団地で、市内企業が建物建設用地を公社に無断で、他社に駐車スペースなどとして使用させていたことが分かった。市民団体による市への情報公開請求で判明した。市内企業が公社への違約金支払いに応じるなどの対応を取ったが、市民団体は、公的な団地を所有する市や、使用する企業のコンプライアンス(法令順守)の在り方を問題視している。
団地は三条市が県央土地開発公社へ依頼して分譲。土地代金支払いを最長5年は猶予できる。これに加え、期間中、土地を無償で貸し、固定資産税が実質的に減免されるなどの利点がある「使用貸借」契約を利用できる。
公社と進出企業の間の土地使用貸借契約では、無償で借りた当該の土地を本来の事業目的以外で使うことや、第三者に使用させることを禁止している。
情報公開請求をしたのは、市民でつくる団体「公平・公正な税制度を求める市民の会」。使用貸借で契約している市内企業の用地が、別の進出企業の建物工事用車両の駐車スペースなどとして使われているのを24年秋...
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