県新発田地域振興局発注工事を巡る官製談合事件の裁判記録を確認した有識者会議=24日、新潟市中央区
県新発田地域振興局発注工事を巡る官製談合事件の裁判記録を確認した有識者会議=24日、新潟市中央区

 県新発田地域振興局発注の工事を巡る官製談合事件を受け、県が設置した外部有識者会議は24日、逮捕された元部長らに関する刑事裁判記録を確認した。座長の中村葉志生(はしお)・立命館大大学院客員教授は会議終了後取材に応じ、歴代の部長間で引き継ぎはなかったとする県の説明とは異なり、裁判記録では一部の個人間で引き継ぎがあったとの認識を示した。今後、会議として歴代部長にヒアリングすることも明らかにした。

※ページ下部に、会議終了後に行われた、座長の中村葉志生・立命館大大学院客員教授と報道各社とのやりとりを詳報しています。

 会議は新潟市中央区の県自治会館であり、冒頭以外は非公開だった。

 中村座長によると、裁判記録を踏まえ、業者に情報を漏らすことが組織的に引き継がれていたかなどを巡り意見が交わされた。中村座長は「記録には『うまくやって』という言葉もあり、いわゆる引き継ぎはあったと思う。個人的な情報伝達の中で引き継いだ人がいた」と指摘。ただ「スキームなどがなく、組織性という面はなかなか見受けられなかった」とも語った。

 県の報告書では、...

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