北朝鮮にいる家族への思いを語る川崎栄子さん=2日、新潟市中央区
北朝鮮にいる家族への思いを語る川崎栄子さん=2日、新潟市中央区

 北朝鮮への帰還事業(1959〜84年)をテーマに人権問題を考える集いが2日、新潟市中央区で開かれた。脱北者の川崎栄子さん(82)=東京都=が現地で暮らす家族への思いを語り、人権問題の解決を訴えた。

 北朝鮮の人権問題の解決に取り組む新ボトナム会(東京)が主催し、約30人が参加した。

 帰還事業では、在日朝鮮人や日本人妻ら約9万3千人が北朝鮮に渡った。当時の北朝鮮は「地上の楽園」と宣伝されていたが、人々は現地で在日朝鮮人を表す「ジェポ」などと呼ばれて差別や貧困に苦しみ、過酷な労働を強いられて亡くなった人も多いとされる。

 川崎さんは60年に北朝鮮へ渡り、2003年に脱北した。集いでは「家族とは5年以...

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