
近藤絢子教授
20日投開票の参院選では、バブル崩壊後に就職難だった1993〜2004年ごろに大学などを卒業した「就職氷河期世代日本経済が低迷した1993~2004年ごろに新卒で就職活動し、現在は40代~50代前半が中心の世代。政府は2024年度までの5年間を氷河期世代の集中支援期間とし、公務員の中途採用試験など各種支援策を実施。6月、就職氷河期世代の老後の不安解消を重要課題に位置づけ、住宅確保などを後押しする支援の基本的な枠組みをまとめた。」への支援策が争点の一つになっている。40〜50代前半が中心の氷河期世代は1700万〜2000万人いるとされ、日本の人口の約6分の1を占める。給与水準が低く抑えられてきたこの世代は今後、高齢期を迎え、老後の不安を抱える。「就職氷河期世代」の著者で、東京大社会科学研究所の近藤絢子教授(46)=労働経済学=に、世代の実態や政策の課題について聞いた。(3回続きの3)
-氷河期世代の時代背景は。
「氷河期世代の中でも、バブル景気崩壊直後の1990年代半ばごろに卒業した前期世代と、失業率が戦後最...
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