横田めぐみさんの拉致被害を題材にした舞台劇=3日、新潟市中央区
横田めぐみさんの拉致被害を題材にした舞台劇=3日、新潟市中央区

 北朝鮮に拉致された横田めぐみさん1977年11月15日、新潟市立寄居中学1年の時の下校中に失踪。2002年9月の日朝首脳会談で北朝鮮は拉致を認めた。北朝鮮はめぐみさんは「死亡」したとして04年に「遺骨」を出したが、DNA鑑定で別人のものと判明。北朝鮮の説明などに不自然な点が多く、日本政府は生存を前提に再調査を求めているが、北朝鮮は「拉致問題は解決済み」としている。=失踪当時(13)=を題材にした舞台劇「めぐみへの誓い 奪還」が3日、新潟市中央区の市民芸術文化会館で上演された。めぐみさんが通った寄居中学校など市内3校の中学生約420人が鑑賞し、同年代の少女が家族と分断された苦しみに心を寄せた。

 政府の拉致問題1970~80年代、北朝鮮が日本人を連れ去る国際犯罪を重ねた。工作員の教育などが目的とされる。2002年の日朝首脳会談で金正日総書記が拉致を認めて謝罪。被害者5人が帰国し、8人は「死亡」とされた。日本政府認定の被害者は計17人で、北朝鮮は4人を「未入国」と主張している。日本側は説明に不審な点が多いとして受け入れず、交渉は停滞している。対策本部と県、新潟市が主催。劇団夜想会(東京)が制作し、拉致問題の啓発事業としてこれまでに全国で約70回上演されている。本年度も新潟を皮切りに秋田、広島など8カ所で上演される。...

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