北海道の大自然を舞台に毎年行われている全国高等学校写真選手権。通称「写真甲子園」と呼ばれるこの大会で、中越高校写真部が初めて頂点に立った。全国500を超える応募の中から本戦へと勝ち進み、優勝をつかむことができた強さの秘密を探った。

<写真甲子園>全国の応募の中から審査を通過した高校が出場する大会。北海道東川町など1市4町で、使用する撮影機材など同一条件下で作品を制作し、写真家らの審査を通じて優勝校を決める。32回目の今年は、全国518校の応募の中から、18校が本戦に進んだ。中越高校は2年連続9回目の本戦出場で、新潟県勢の写真甲子園制覇は1999年の十日町総合高、2008年の柏崎常盤高に次いで3校目。

 中越高校写真部は創部から40年以上続く伝統ある部活だ。中越高教諭で顧問の松田浩明さんと、元顧問で外部コーチの岡村国次さんの指導の下、ことしは1~3年生の32人が活動している。

 活動は部員がそれぞれ参加できる日に、自由に撮影や印刷などに取り組んでいる。撮影は土日に行うことが多く、週末になると松田さんが県内の海や山などへ部員を連れ出している。長岡市には寺泊地域に海があり、山古志地域など山間部もあることから「ロケーションには困らない」(松田さん)のだという。

 部員たちは月1回ペースでコンテストに作品を提出しており、締め切り間近の平日は、放課後に写真のプリントやレタッチなどに費やすことが多くなる。取材で訪れた日も、印刷作業が佳境で、部室はパソコンの画面と向き合う部員たちであふれていた。

写真を印刷する中越高校写真部の部員たち=長岡市

ずばり優勝へつながった強さの秘訣は?...

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