
白い絵の具を重ねた抽象画が並ぶ「田畑あきら子展」=新潟市中央区の県立万代島美術館
旧巻町(新潟市西蒲区)出身の画家で詩人の田畑あきら子(1940〜69年)の展覧会が県立万代島美術館(新潟市中央区)で開かれている。28歳で亡くなるまでに描いた、白い絵の具を塗り重ねた代表作の抽象画が一堂に会し、200点を超える素描が並んだ。「夭折(ようせつ)の画家」というイメージを超え、はかなさの中にある生や自由な思索の跡をたどっている。
田畑あきら子は巻高を卒業後に上京し、現在の武蔵野美術大で西洋画を学んだ。卒業後は大学の図書館司書として働きながら東京で制作を続けた。高校生の頃から詩を書き、詩人としても知られる。奔放な性格で名前の通り明るく、無邪気さと達観したまなざしを合わせ持った女性だったという。...
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