4月にオープンした「寺地食堂」の店主、阿部一博さん=新潟市西区寺地
4月にオープンした「寺地食堂」の店主、阿部一博さん=新潟市西区寺地

 新潟市の繁華街、古町で長年ワインバーを続けてきた店主が今年4月、生まれ育った西区寺地に食堂をオープンさせた。名前はシンプルに「寺地食堂」。店主の阿部一博さん(58)は「地元に恩返しする思いを名前に込めた。しゃれた名前を想像していた人にはびっくりされたけど」と笑う。

 新潟市内の調理師専門学校を卒業後、ホテルに就職。希望していた調理場には空きがなく、接客担当に回された。当初は不本意だったが、「お客さんの反応を直接感じられる」と接客の面白さにのめり込んだ。

 その後、20年以上にわたって新潟市内のフランス料理店などで接客の経験を積んだ。師事したシェフから「...

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