「新潟に就職したからには、大好きな錦鯉を伝えたい!」。中学生の時、京都の平等院鳳凰堂の池で泳いでいた錦鯉の美しさに引かれて7年。香川県出身で、錦鯉を描くことが趣味の入社2年目のデザイナー(23)が、発祥の地である小千谷市と長岡市の山古志地域を訪問しました。皆さんは、錦鯉が海外で大人気なのを知っていますか。人気の理由やどうやって輸出をするのか。錦鯉を飼育・販売する養鯉場に聞きました。

【イラストで知る錦鯉】シリーズ
小千谷市で育てる世界一の錦鯉!その技は
「泳ぐ宝石」と呼ばれる理由は?

 今年の4月に小千谷市で開かれた「第12回国際錦鯉幼魚品評会」にはなんと50カ国以上が参加しました。こんなにも多くの国に錦鯉の魅力が伝わっていることに驚きです。

 最近の輸出額はいったいどれぐらいなのでしょうか。

ウイルス禍で錦鯉ブーム

 全国の輸出額は、直近5年間でなんと20億円以上も増えています!丸重養鯉場の田中重嘉さん(45)によると、「海外では新型コロナウイルスの影響で、ペット業界と同じように、錦鯉を自宅で飼いたいという需要が生まれた」と言います。また近年は、より価格の高い「良いもの」を求める傾向になっているそうで、海外の錦鯉に対する評価が高まっていることがうかがえます。

◆欧米とアジアで人気

 特にブームが来ている国はどこなのでしょうか?

 昔から芸術品やペットとして庭の池で錦鯉を楽しんでいたヨーロッパや、縁起物としての言い伝えがあるアジアが上位にランクインしています。そんな中、直近5年間で順調に伸びているのがアメリカです。県農林水産部は、ラスベガスで品評会がはじまり、新潟県の生産者などが審査員として出向いてPRしていることが理由の一つだと分析します。

◆輸出は意外な方法で…!...

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