中国・南京大の張雲教授
 中国・南京大の張雲教授

 習近平・中国国家主席とトランプ米大統領が韓国で会談し、関係改善で一致した。個別の合意を越え、世界の二大国の指導者がトップ外交を通じ、両国の安定を目指す新路線へ踏み出した点に最大の意義がある。

 今回の会談はこれにより、来年4月のトランプ氏訪中を皮切りとする首脳相互訪問に向けた踏み台となった。新たな米中関係の枠組みを形づくっていく上で、非常に重要な足掛かりが築かれたと言える。

 習氏とトランプ氏の会談に先立ち、中国の王毅外相はルビオ米国務長官と電話会談し、両首脳を「ワールドクラスのリーダー」と呼び、2人の関係が「中米関係における最も価値ある戦略的資産」と形容した。

 これは北京からのシグナルだった。...

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