新潟県のコメ農家「花水農産」が自社で保有する乾燥調整施設=12月3日、十日町市
 新潟県のコメ農家「花水農産」が自社で保有する乾燥調整施設=12月3日、十日町市
 冬本番に入った田んぼでこれからのコメづくりについて語る新潟県の「花水農産」の宮内賢一さん=12月3日、新潟県十日町市
 農閑期でも従業員が農業から離れないでいいよう新潟県のコメ農家「花水農産」の宮内賢一さんはイチゴ栽培に進出、軌道に乗せた=12月3日、新潟県十日町市

 コメ価格に先安観が出てきた。3カ月予想の指数が低下。新米主体になった後も価格が下がらず、売れ残り不安から流通市場で値下げ圧力が強まっている。大手卸社長は暴落を予想。消費者のコメ離れを食い止めるため店頭価格を「5キロ3500円に」と呼びかけた。政策と市場に翻弄される農家は何を思うか。産地で聞いた。(共同通信編集委員 宮野健男)

▽新潟県の宮内賢一さん

 石破政権のコメ増産宣言には正直、あきれた。非現実的でむちゃくちゃな話だ。政府が備蓄米放出に向けて踏み込んだのが2025年1月。常識で考えてそんな時期にコメがなくなるわけがない。さまざまな分析があるが、真相はモノを持っているところが値をつり上げるため...

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