中学生らと対談する横田早紀江さん(右から2人目)=13日、東京都千代田区
中学生らと対談する横田早紀江さん(右から2人目)=13日、東京都千代田区

 新潟市の寄居中1年で北朝鮮に拉致1970~80年代、北朝鮮が日本人を連れ去る国際犯罪を重ねた。工作員の教育などが目的とされる。2002年の日朝首脳会談で金正日総書記が拉致を認めて謝罪。被害者5人が帰国し、8人は「死亡」とされた。日本政府認定の被害者は計17人で、北朝鮮は4人を「未入国」と主張している。日本側は説明に不審な点が多いとして受け入れず、交渉は停滞している。された横田めぐみさん1977年11月15日、新潟市立寄居中学1年の時の下校中に失踪。2002年9月の日朝首脳会談で北朝鮮は拉致を認めた。北朝鮮はめぐみさんは「死亡」したとして04年に「遺骨」を出したが、DNA鑑定で別人のものと判明。北朝鮮の説明などに不自然な点が多く、日本政府は生存を前提に再調査を求めているが、北朝鮮は「拉致問題は解決済み」としている。=失踪当時(13)=の母早紀江さん(89)を囲む「祈祷(きとう)会」が13日、東京都千代田区の集会所で開かれた。早紀江さんは中学生らと対談し、失踪時のめぐみさんをほうふつとさせる姿に「懐かしさと、『どうしていないんだろう』という切なさで複雑な思い」と声を詰まらせた。

 早紀江さんと対談したのは、東京都立川市の立川第七中で長年、拉致問題を題材に「いのちの授業」を行い3月に退職した佐藤佐知典さん(65)と教え子6人。街頭署名やシンポジウムで解決を訴える活動もしてきた。

 対談で、中学2年の女子生徒は「めぐみさんの話を聞いたとき、胸が苦しくなった。早紀江さんに再会してほしい思いが強い」と語り、...

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