薬物検査で使用されるキット
 薬物検査で使用されるキット
 薬物検査の結果を確認する拓殖大レスリング部の高谷惣亮監督=9月、東京都八王子市の拓殖大
 7月の大会で選手にアドバイスする拓殖大レスリング部の高谷惣亮監督(右)=7月、東京・駒沢体育館
 薬物検査実施について説明を受ける拓殖大レスリング部の選手たち=東京都八王子市の拓殖大(ホンダエンタープライズ提供)
 アメリカンフットボール部廃部を経て、公式戦に復帰した日大の選手たち=9月、東京・駒沢第二球技場

 近年、大学スポーツ界で大麻所持など違法薬物問題が続いている。警察庁の2024年の調査で、大麻を使うきっかけは6割以上が「誘われて」。寮という一種の閉鎖空間で薬物が広がる傾向があり、拓殖大レスリング部が民間検査を活用するなど、自主的に対策へ乗り出す動きも出てきた。

 レスリング部員21人は9月に大麻や覚醒剤などの使用を判別する尿検査を受け、25分足らずで終了。五輪に3大会連続出場した高谷惣亮監督(36)は、交流サイト(SNS)などで簡単に薬物に接触できる状況を案じ「選手の安全を守り、抑止力にもなる」と狙いを説明した。自身が目の前で結果を直接確認し「学生に不安な時間を与えることもない」。1年生の谷...

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