
医師法違反事件での無罪確定から5年がたった彫師の増田太輝さん(シフトレンズ使用)
安全な施術のために―。医師免許を持たず客に入れ墨(タトゥー)を施したとして、医師法違反の罪に問われた彫師増田太輝さん(37)の無罪確定から5年が経過した。事件を機に立ち上がった業界団体は衛生管理のガイドラインを策定、業界の信頼性確保に向けた彫師の取り組みが進む。
「ここから痛くなるかも。頑張ってくださいね」。9月上旬、大阪府吹田市のタトゥースタジオ。増田さんは客の男性に声をかけながら、針で肌に色素を注入する機器を使い下絵をなぞった。米国の伝統的な文様をベースにした太い線とコントラストの高い色使いで、印象的に描いていく。
2015年に医師法違反罪で罰金30万円の略式命令を受けたが「治療ではなく...
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