
中日本航空専門学校でヘリ整備の実習に取り組む学生ら=10月、岐阜県関市
医師を乗せて患者の元に急行するドクターヘリが夏以降、相次いで運休している。自治体が運航を委託した事業者での整備士不足が原因で影響は広範囲に及ぶ。少子高齢化や整備士の志願者減少で「空飛ぶ救命室」の人材確保は綱渡りの様相を呈しており、関係者は「航空医療体制が成り立たなくなる」と訴え、国主導の対策を求めている。
関西広域連合で広域医療担当委員を務める徳島県の後藤田正純知事が10月、国土交通省や厚生労働省を訪れた。「関西のドクターヘリは危機的」。そう強調する要望書を提出、運航継続への協力を求めた。
広域連合内には1府6県の病院を拠点に8機を配備。全ての運航を委託する学校法人ヒラタ学園(堺市)で、操縦...
残り767文字(全文:1067文字)













