インタビューに応じる藤井聡太棋王(左)と増田康宏八段=28日、新潟市中央区

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◆藤井聡太棋王 キーとなる一局、気持ちが引き締まる

 対局を翌日に控えた藤井聡太棋王(23)に抱負や新潟県の印象などについて聞いた。

-新潟県の印象は。

 「1年ぶりにこうして棋王戦で新潟へ戻ってくることができました。新潟対局は第3局の開催が多く、番勝負の中でもキーとなる1局なので、気持ちが引き締まるところもあります」

-後手番が星を取り合う展開ですが、ここまでを振り返っていかがですか。

 「2局とも序盤でやや苦しくしてしまったかなというのが課題だと感じています。第3局は先手番ということで、主導権をとって戦っていけるかどうかが自分にとって一つのポイントになると考えています」

-増田八段の戦術や棋力の印象は。

 「前期の棋王戦は定跡形中心の戦いになることが多かったんですが、今期は第1局から増田八段が力戦形を志向されたということがあって、(戦術の)幅の広さであったり、指し方を含めて、力強さを感じます」

-前期と比べ、棋力が増したという印象ですか。

 「棋力を比較するのは難しいですが、そういう力戦形を含めた力強さ、局面の急所を捉える力、指し回しは増田八段の強さの一つなのかなと感じます」

-先手番の第3局はどんな思いで臨まれますか。

 「1勝1敗でシリーズ全体にとっても大きな一局になると思います。棋王戦は持ち時間が4時間。始まってみると対局者の実感としてはあっという間というところもあるので、何より盤上に集中して臨みたいと考えています」

-今期は4連覇がかかっています。5連覇が条件の永世棋王も視野に入ってくると思いますが、このタイトルへの思い入れは。

 「永世棋王については、まだ意識する段階じゃないかなと思っています。棋王戦は各地方紙に支えていただき、5番勝負を各地を回って対局させていただくので、その中でやっぱり地元の将棋ファンの熱意をすごく実感する機会が多いですし、そういったところに支えられて対局をさせていただいてるということに、感謝の気持ちを強く感じています。その中で毎年楽しみにしていただいている方の期待に応えられるような将棋を指していけるように、しっかり取り組んでいきたいと思います」

-ちなみに、新潟県での対局は他棋戦を含め、6局戦われて1敗しかしていません。土地柄の相性の良さは感じますか。

 「相性がいいっていう風に思うと、逆に悪い時も意識してしまいそうなので、普段そういうことを意識することは少ないんですが、新潟での対局は地元の方に温かく迎えていただいて、自分としても自然体で対局に臨めているかなというような実感はあります」

-昨年は王座を失冠しました。現在進行中の王将戦もかど番です。苦しい場面もあったかと思いますが、戦術や手の選択などで何か思うところはありますか。

 「特に持ち時間の長い将棋でちょっと結果、内容ともに振るわないという傾向が出ていまして。後手番の時にちょっとチャンスが乏しい展開になってしまっていることが多いと考えています。そのあたりを長期的に見て、どう改善していけるかということをしっかりと考えていきたいと思います」

-具体的な改善点は。

 「一つはっきりとした要因があるというよりは、...

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