生物多様性条約第15回締約国会議で新たな生態系保全目標を採択し、拍手する出席者。ネーチャーポジティブの考えが盛り込まれた=2022年12月、カナダ・モントリオールの国際会議場(共同)
 生物多様性条約第15回締約国会議で新たな生態系保全目標を採択し、拍手する出席者。ネーチャーポジティブの考えが盛り込まれた=2022年12月、カナダ・モントリオールの国際会議場(共同)
 とび上がるムツゴロウ=佐賀県小城市

 人間活動による自然の損失を食い止め、回復軌道に方向転換する「ネーチャーポジティブ(自然再興)」という考え方があります。日本を含む多くの国が2030年までの実現を目指していますが、残り5年を切り、達成を危ぶむ声が上がっています。

 Q 深刻な状況?

 A 国連の科学者組織「生物多様性および生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォーム(IPBES)」は19年、「世界中で推計100万種が絶滅の危機にある」との報告書を公表しました。現代は過去1千万年平均の数十~数百倍のスピードで絶滅が進んでいるといいます。

 Q 原因は?

 A 農地拡大や干拓といった土地や海の利用で生息地が失われるほか、乱獲や気候...

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