2026年3月、春場所初日の土俵下で出番を待つ炎鵬=エディオンアリーナ大阪
2026年3月、春場所初日の土俵下で出番を待つ炎鵬=エディオンアリーナ大阪
2017年2月、宮城野部屋への入門を表明した炎鵬。左は横綱白鵬。右は当時の宮城野親方(元幕内竹葉山)=東京都内
2019年5月の夏場所で新入幕の炎鵬(左)は体重が自身の倍近い徳勝龍を果敢に攻める=両国国技館
2019年7月の名古屋場所で初の技能賞を獲得した炎鵬(右)。隣は同じく技能賞の遠藤(現北陣親方)=ドルフィンズアリーナ
2025年11月の九州場所で大きな相手に食らい付く炎鵬(左)=福岡国際センター
2025年11月、九州場所8日目に白星を挙げ、会場前で笑顔の炎鵬=福岡国際センター
2026年3月の春場所で取組に臨む炎鵬=エディオンアリーナ大阪
2026年3月、春場所11日目で十両復帰が濃厚となる5勝目を挙げ、土俵下で天を仰ぐ炎鵬=エディオンアリーナ大阪

 3月25日午前、炎鵬(31)=本名中村友哉、石川県出身、伊勢ケ浜部屋=はスマートフォンを握りしめ、朝からずっと日本相撲協会のX(旧ツイッター)を見ていた。

 「いつかな、いつかな、どうかな…」

 十両昇進力士が表示される画面を指で何度もタップ、スクロール。この日は午前8時から夏場所番付編成会議が開かれており、力士全員の次場所の地位が決まる。

 午前10時前、再十両力士3人の一番下に「炎鵬」の2文字がはっきりと浮かんだ。自然と涙があふれ出た…。

 首の大けがで、一時は日常生活さえも困難だった炎鵬が3年ぶりに十両に復帰。幕内から序ノ口に転落した後に返り咲いたのは史上初だ。

 終わったはずの力士生命を決して...

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