実践女子大学(渋谷区、学長:難波雅紀)国際学部の九里徳泰教授が、令和8年度科学技術振興機構(JST )の地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム(SATREPS、サトレップス)注1)で条件付き注2)で採択された新規研究課題に、共同研究機関(実践女子大学)の研究者として参画します。本課題は、中央大学理工学術院手計太一教授が研究代表者となり提案したものです。地球規模の気候変動で水災害が激甚化する中、水害リスクに直面する観光立国、タイに対し、日本の研究者が技術協力して、防災と観光を融合させた持続可能な国際モデルの構築を目指します。
洪水ハザードマップの作成ガイドラインを整備や観光危機マネジメント研修センターの設立
本研究では、タイの主要観光地(チェンマイ、アユタヤ、バンコク、プーケット)を対象に、(1)マルチ水害リスク評価(2)社会受容性・経済効果の分析(3)適応策の設計・開発を統合した国際共同研究を実施します。気候変動により激甚化する水災害に対し、観光産業と地域社会が共創する持続可能な統合的レジリエンス強化を目指します。また、観測データが限られた地域でも適用可能な洪水ハザードマップの作成ガイドラインを整備し、観光業従事者・地域住民の行動・意識データを蓄積します。
さらに、統合災害情報アプリ(HAZARD-T)や観光危機管理計画(水害版)策定ガイドライン・研修マニュアルを開発し、観光危機マネジメント研修センター(TCMTC)を設立します。研究成果はタイ政府や日本政府の政策立案、産業界の防災力向上への活用を目指すとともに、アジア太平洋地域への水平展開を視野に入れ、「観光×防災×持続可能性」を融合した実践的モデルとして国際的に発信していく予定です。共同研究機関は、本学以外には國學院大學観光まちづくり学部、東北大学大学院工学研究科、熊本大学大学院先端科学研究部、東京大学大学院新領域創成科学研究科、東京大学大学院工学系研究科、東京大学大学院農学生命科学研究科です。
*JSTプレスリリース「2026 年度 採択研究課題の概要」参照
https://www.jst.go.jp/global/pdf/kadai_2026.pdf
課題詳細は、以下中央大学2026年04月21日付プレスリリースを参照してください。
https://www.chuo-u.ac.jp/aboutus/communication/press/2026/04/85508
国際学部 九里徳泰教授コメント
「観光産業の持続性や地域社会のウェルビーイングを包括的に捉える先進的な取り組み」
実践女子大学国際学部において持続可能な観光および経営学、サステナビリティを専門とする立場から、本研究に貢献できることに大きな意義を感じております。
本研究が掲げる「観光危機マネジメント」は、防災という観点にとどまらず、観光産業の持続性や地域社会のウェルビーイングを包括的に捉える先進的な取り組みです。とりわけ、水災害リスクに直面する観光地においては、自然環境、地域経済、観光者行動といった複合的な要素を踏まえた戦略が不可欠であり、社会科学の視点からその実効性を高める役割を担いたいと考えております。
また、地域住民や観光事業者、行政との協働を通じた適応策の共創は、持続可能な観光地経営の実践そのものであり、本学の教育理念とも深く合致しています。本研究を通じて得られる知見を、教育や人材育成にも還元し、次世代の持続可能な観光を担う人材の育成にも寄与してまいります。
日本とタイの多様な主体が連携し、現場に根差した知識と実践を積み重ねる本プロジェクトが、将来的にアジア太平洋地域へと展開可能なモデルとなることを期待するとともに、その一翼を担う責任を強く認識しております。持続可能でレジリエントな観光地づくりに貢献すべく、全力で取り組んでまいります。
注1 SATREPS(地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム/Science and Technology Research Partnership for Sustainable Development)とは地球規模課題の解決に向けた日本と開発途上国との国際共同研究を推進するプログラムです。SATREPSは、科学技術と外交を連携し相互に発展させる「科学技術外交」の一環として、地球規模の課題解決を目指す国際共同研究を推進しています。
注2 相手国関係機関との実務協議において、研究課題名・研究内容の変更、研究期間の短縮、および相手国情勢などにより合意に至らず、国際共同研究を開始できない可能性があるため、現時点では「条件付き」での採択となっています。
▼本件に関する問い合わせ先
実践女子学園
経営企画部広報課
住所:東京都渋谷区東1-1-49
TEL:03-6450-6837
メール:koho-ml@jissen.ac.jp
【リリース発信元】 大学プレスセンター https://www.u-presscenter.jp/









