能登半島地震の津波被害の状況を説明する出村正幸さん(手前)=3月、石川県珠洲市
 能登半島地震の津波被害の状況を説明する出村正幸さん(手前)=3月、石川県珠洲市
 防災庁が取り組む主な課題

 防災庁には過去の大災害の教訓を生かし、平時から次の災害に備える「事前防災」の推進が求められる。避難環境の改善や被害想定の精緻化など課題は多い。東日本大震災の知見を持つ復興庁と統合すべきだとの意見も出ているが、統合すれば震災復興にマイナスの影響があるのではないかとの懸念は根強い。

 ▽「攻め」の官庁に

 2024年の能登半島地震で大きな被害に遭った石川県珠洲市。沿岸部の寺家地区は最大約5メートルの津波に襲われたが、巻き込まれた犠牲者はいなかった。住民の出村正幸さん(50)は「東日本大震災後に訓練を重ねていたため、迅速に避難できた」と振り返る。

 ただ避難後は地域内に物資が行き届かなくなる時もあり、不安が広...

残り673文字(全文:972文字)