第9弾 新潟市

水の都 夏の姿

<6>新飯田公園(南区)
昔は水利施設 今は歓声

新潟日報 2022/08/23

 「いたいた、石の下にいる」。新潟市南区新飯田地域にある新飯田公園(ふれあいパーク有願の里)に子どもたちの歓声が響く。網を手に、せせらぎをのぞき込む子どもたちのお目当てはザリガニや金魚、メダカだ。夏休みの今は、水遊びを楽しもうと市外からも親子連れが多く訪れるという。

せせらぎをのぞき込み、メダカやザリガニを探す子どもたち=新潟市南区
せせらぎをのぞき込み、メダカやザリガニを探す子どもたち=新潟市南区

 友人とメダカを見ていた南区の小学6年生(11)は「ここに来れば、夏休みでも友だちに会えて生き物ともふれあえる」と笑顔を浮かべる。

 公園は中ノ口川のほとりに位置する。かつて川の水を農地に送っていた設備が役目を終えた後、2000年に整備された。公園には遊具のほかバーベキューができる炊事場などがあり、市民の憩いの場となっている。中心を流れる水路は、住民の要望で用水路のなごりを留めたいと造られた。

 管理は地域住民でつくる公園管理推進協議会が行い、草取りや清掃作業を行う。子どもたちを楽しませようと、生き物を補充するなどしてきた。

 会長の大野進さん(80)は「子どもたちは自然から学ぶ。自分たちも昔は用水路で泳いだものだ」と水辺で遊ぶ子どもたちを見つめ、目を細めた。

〈メモ〉新飯田公園(ふれあいパーク有願の里) 新潟市南区新飯田1004-3。025-372-6460。