第9弾 新潟市

水の都 夏の姿

<2>濁川自然生態観察園(北区)
生き物を間近で気軽に

新潟日報 2022/08/17

 トンボやチョウがあちこちで行き交う園内。あずまやから園内の池と青々とした木々を見ていると、セミの鳴き声を乗せて、心地よい風が吹いてくる。新潟市の新新バイパス、濁川インターを降りて車で約1分のところにあるのが「濁川自然生態観察園」(新潟市北区濁川)だ。

 2000年に開園した観察園は、約6700平方メートルで、地域の人たちが生き物を気軽に観察できる場所にしようと、旧新井郷川排水機場の跡地につくられた。

 開園翌年の調査では158種の植物、78種の昆虫が確認されたという。「トンボ池」と呼ばれる約1200平方メートルの池にはチョウトンボやシオカラトンボなど約10種類のトンボが現在も生息している。

池の水草で羽を休めるトンボ=新潟市北区濁川の濁川自然生態観察園
池の水草で羽を休めるトンボ=新潟市北区濁川の濁川自然生態観察園

 デッキを歩いていると、時折カメが水面に顔をのぞかせたり、ウシガエルが「モーモー」という低い鳴き声を響かせたりと、さまざまな生き物の姿を楽しむことができる。

 園を管理するボランティア団体「虹いろの会」の辻二郎会長(78)は「池にはザリガニやオタマジャクシなどもいるので、夏休みの子どもたちにも遊びに来てほしい。あずまやでお弁当を食べるのもお薦め」と話した。