GK練習で強烈なシュートを放つ玉川エキップメントマネジャー=高知市
GK練習で強烈なシュートを放つ玉川エキップメントマネジャー=高知市

 6年ぶりにJ1の舞台で戦うアルビレックス新潟。チーム力が武器なだけに、勝ち抜くにはスタッフの力も欠かせない。選手、コーチ陣をサポートする3人を紹介する。(3回続きの1回目)

 シューズ、ユニホーム、ボール。チーム全体の用具管理などを2017年から務めている。GK練習では石末GKコーチをアシスタントする。チームと同じく、6年ぶりのJ1だ。「マネジャーとしての力を試す年になる」と気合十分に話す。

 仕事の詳細が分からないまま始めた1年目は「一日一日が必死すぎて覚えていない」。シューズのケア、ジャージーやスパッツのサイズ感など細かく選手から要望を聞き、試合では他チームのマネジャーを尋ね、やり方を学んだ。とにかく忘れ物をしないことに必死だった。J2での5年間を経て力はついた。時間がかかるキャンプの荷物の運び出しも、日付が変わっていた当初から、今年は午後7時には自宅にいた。

 選手をよく見ることを大事にしてきた。ピッチの滑りやすさを確認し、話し合い、シューズのアドバイスをするなど意思疎通は欠かさない。その信頼関係があるからこそ、選手たちはストレスなく練習、試合に臨める。

 「無事にキックオフの笛を迎え、試合後に選手たちがロッカールームに戻ってきた時にほっとする」。今季は本来の仕事を完遂しつつ、それ以上のサポートにも目を向ける。「1年目は本当に何もできていなかった。去年のようにはうまくいかない時がJ1ではあると思うけれど、そういう時こそ選手を勇気づけられるような準備、接し方をしたい」と頼もしく語った。

◆[選手から感謝のひと言]DF長谷川巧

 六つ先輩だけれど友達みたいに接してくれる。ソックスやスパイクの準備を頼んでいないのにしてくれる。クラブハウスに玉君(玉川さん)の部屋があって、選手はみんな入っていく。玉君と僕は2017年の同期入団。1年やって落ちてしまった。またJ1で一緒に戦えるのはうれしい。喜びを分かち合いたい。

◎玉川皓太(たまかわ・こうた)1992年生まれ、新潟市中央区出身。中学、高校と新潟の下部組織で主にセンターバックでプレー。同期はFW平松宗(J2群馬)ら。JAPANサッカーカレッジ、一般企業を経て現職。