[続報]永瀬拓矢王座が準決勝進出決める 山崎隆之八段に147手で勝利
トップ棋士12人が競う「将棋日本シリーズ JTプロ公式戦」(JT杯)の2回戦第1局(日本将棋連盟、新潟日報社主催)が8月19日、新潟市中央区の新潟市産業振興センターで指される。対局する永瀬拓矢王座(30)と山崎隆之八段(42)が18日夜、中央区のホテルで開かれたトークイベントに出席し、抱負を語った。
シリーズはタイトル保持者や賞金ランキング上位者らが争い、公開対局で持ち時間各10分の「早指しルール」で行われる。全国11地区で開催し、新潟県での対局は5年ぶり。小学生以下の子どもたちが参加する「テーブルマークこども大会」も開かれる。
永瀬王座は、藤井聡太七冠(21)以外でタイトルをもつ唯一の棋士。山崎八段は独創的な棋風が持ち味で、2017年度シリーズに優勝した実力者だ。公式戦の対戦成績は永瀬王座の8勝3敗。
トークイベントで永瀬王座は「自分も出場したこども大会は今も鮮明に記憶に残っている。(JT杯は)スピーディーな対局になるが、精いっぱい頑張りたい」とあいさつ。山崎八段は「1回戦は幸運も重なり、新潟に来られた。自分らしくぶつかり、見る人を楽しませる将棋を指したい」と意気込んだ。
対局は午後3時10分に開始。観戦は事前申込制で当日参加はできない。
◆両対局者が意気込み語る
8月19日に新潟市中央区の新潟市産業振興センターで行われる「将棋日本シリーズ JTプロ公式戦」2回戦第1局を前に、対局する永瀬拓矢王座(30)と山崎隆之八段(42)が18日、新潟日報社の取材に応じ、意気込みを語った。
永瀬拓矢王座 普段と異なる環境だが、ベストの将棋を見せたい
JTプロ公式戦は、和服を着用する棋戦なので身が引き締まる。観客が封じ手を考える場面もあり、この棋戦ならではの楽しみ方がある。会場に足を運んでもらうからにはベストの将棋を見せたい。
新潟は米や水が充実している。タイトル戦で訪れた時に買ったウナギもおいしかった。何でもおいしい。
山崎八段はJTプロ公式戦で優勝した経験があり、早指しとの相性がいい。畳ではなく席上対局となり、普段と違う環境だが、自分のパフォーマンスを出し切ることが大事だ。

永瀬拓矢王座
山崎隆之八段 力戦に持ち込み、相手の予想上回る手を指したい
JTプロ公式戦はトッププロしか参加できず、出たくても出られない棋戦。子どもたちの熱戦の後に対局するのでやりがいがある。超早指し棋戦なので相手が誰でもチャンスはある。あきらめずに闘いたい。
新潟は米どころという印象。以前、対局の勝利者賞で魚沼産米をいただいたことがあった。劇的においしく、家族が喜んでくれた。
永瀬王座は勝つのが最も大変な棋士の一人。10年、20年と同じ努力を続けられる姿勢はすごい。力戦に持ち込み、相手の予想を上回る手を指したい。

山崎隆之八段