
「子育ては思い通りにいかないのが当たり前。だから、がんばりすぎないでいいですよ」。YouTubeを通してママにメッセージを送るのは、漫画エッセイストのちゃい文々さんです。これまで、漫画やエッセーを通して自身の育児経験などをつづり、新潟市を拠点に子育てセミナーの講師としても活動してきました。今年9月にリニューアルしたYouTubeチャンネル動画では、育児に悩み、辛いと感じているママに向け、「大丈夫だよ」と寄り添う言葉を発信しています。
ユーチューバ―に挑戦したきっかけは、新型コロナウイルス禍でした。これまで行政や学校などの講演会で、子育て支援や家族内のコミュニケーションの取り方などを伝えてきましたが、感染防止のため講演会やワークショップが激減。そこで、ママたちの目に触れる媒体を使って、子育てについてのメッセージを届けようとスタートさせました。

チャンネルのコンセプトは「がんばりすぎない子育てのススメ」。子育てで気持ちの余裕がなくなったときの切りかえ方や、家事のタスクを整理する必要性など、これまで自著や講演会などを通して、多くのママに伝えてきたことを動画で発信しています。画面の向こう側にいる視聴者にソフトな口調で語りかけ、ママと子どもが登場する漫画や、チャートなどの図表で視覚的に説明します。
自身も出産後、子育てを全部一人で抱えてしまい、悩んだ時期がありました。「なんでも母親がやるのが当たり前と自分を追いつめた。もっと周囲に頼れば良かった」と振り返ります。
あるとき、つらい気持ちを先輩ママに打ち明け、「本当によくやってきたね」という言葉に気持ちが救われました。「他の母親と比べて、自分は子育てがうまくできていないと悩むことや、思い通りにならずイライラすることもあるかもしれない。でも、あなたは子どもにとって世界で唯一無二の大切で最強な人だから、大丈夫だよ」とエールを送ります。

動画の撮影や編集は初めてで、周囲に聞きつつ、試行錯誤しながら制作しています。「コロナ禍で気持ちがネガティブになりやすいが、これを機に新しいことにチャレンジできた。ママたちがほっとできる場所にしていきたい」と話しました。

ちゃい文々チャンネル
https://www.youtube.com/channel/UC-O6S0CuhFaRwYRB_N2jlmA
◇「にいがた、びより」の新連載「こそだてエール」では、県内の子育ての先輩や育児真っ最中のパパ、ママを紹介していきます。仕事も子育てもがんばる皆さんに、またこれからパパ、ママになる皆さんに温かいエールを届けます。
(1)「ねんど母さん」髙田香代さん(新潟市中央区)
(2)漫画エッセイスト ちゃい文々さん(新潟市)
(3)助産師 佐久間沙都美さん(新潟市北区)
(4)ニューボーンフォトグラファー 八子園子さん(新潟市西区)
(5)フリーアナウンサー 冨髙由喜さん(新潟市中央区)
(6)女性向けマッサージサロン経営 太田千恵子さん(新潟市西区)
(7)公認会計士・税理士 内山智絵さん(新潟市中央区)