今回のにいがた業界地図温泉旅館編は、古くから大勢に愛されている各地の秘湯を紹介します。近年は、山間部の湯治場にも訪日客の姿が目立つようになってきました。人里離れた場所で堪能する湯や食、もてなしは、慌ただしい日常を忘れさせてくれます。
◆貝掛温泉(湯沢町)300年の歴史誇る“目薬の湯”で湯治♪
300年以上の歴史がある湯沢町三俣の貝掛(かいかけ)温泉は「目の温泉」として知られる一軒宿だ。5代目の社長、長谷川智丈(ともたけ)さん(50)は「静養の地として多くの人に入浴してほしい」と呼びかける。
「目を洗いに来る場所」として江戸時代から親しまれ、大正期まで源泉を目薬として販売していた。現在も白内障やドライアイに悩む客が訪れる。
温泉には、目薬の成分でもあるメタホウ酸が含まれており、源泉は37度。ぬるめなので成分が逃げていかないという。露天風呂の源泉の湯口から湯をすくって目を洗うと効果があるとされる。源泉をボイラーで加熱した42度の内湯もあり、外湯との交代浴も楽しめる。
食事には、...
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