今シーズン30万9000人が来場した苗場スキー場。「暖冬少雪でなければ、もっと多くの来場が見込まれた」と残念がる=1月、湯沢町
今シーズン30万9000人が来場した苗場スキー場。「暖冬少雪でなければ、もっと多くの来場が見込まれた」と残念がる=1月、湯沢町

 スキー場が集中立地する新潟県湯沢町、南魚沼市、妙高市の3自治体は6月3日までに、2023年11月〜24年5月のスキー客の入り込みをまとめた。

◆[暖冬少雪]営業期間短縮、大会や団体旅行など中止相次ぐ

 「もう少し雪が降っていたら…」。湯沢町と南魚沼市の各スキー場は今冬、新型コロナウイルス禍前のにぎわいが戻ってくることを期待したものの、暖冬少雪が直撃。雪不足でシーズン終盤は営業できなかったスキー場も多く、最終的な入り込み客数は前のシーズンを下回る結果となった。

 湯沢町のスキー場10カ所の今シーズン(11〜5月)の入り込み客数は、前シーズン比6・3%減の172万3千人。湯沢町企画観光課の笛田利広・観光商工係長(44)は、客数が落ち込んだ大きな理由として「少雪の影響」を挙げた。

 町内ではダントツの今シーズン30万9千人が訪れた湯沢町の苗場スキー場は、前シーズンに比べて入り込み客数は約5万人減った。

 「新型ウイルス5類移行後なので期待していたが、シーズンインから暖冬少雪で、思わしくなかった」と肩を落とすのは、苗場スキー場とかぐらスキー場(湯沢町)の広報を担当する渡辺徳久さん(50)。「苗場は動きが悪く、シーズン券を購入してたっぷり滑ろうという『コア層』が少雪で早めに切り上げた感じ。かぐらは例年より早くゲレンデを縮小した。終了予定日も田代エリアが1日、かぐらエリアは1週間早めた」と話す。

 南魚沼市に7カ所あるスキー場の入り込み客の合計(12〜4月)も、湯沢町と同様、前シーズン比3・7%減の104万人余りにとどまった。

 南魚沼市の八海山麓スキー場は「本来なら3月17日まで営業する予定だったが、2月18日で今季の営業は終了せざるを得なかった」とする。開催予定だったスキー大会も8割が中止になったほか、...

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