
信越化学工業の工場で働く高校卒業者に対し、差別ととられかねない発言のした上越市の中川幹太市長。市役所で報道陣の取材を受け、釈明した=2024年6月19日、上越市役所
新潟県上越市議会6月定例会の一般質問は6月19日までの計4日間行われ、中川幹太市長の政治家としての資質や、市政運営の在り方を問う質問が相次いだ。2024年4月の市議選後初となる論戦で、市長と市議会との溝の深さが改めて露呈。工場で働く高校卒業者への差別ともとられかねない市長の発言もあり、議場には怒りと失望感が広がった。ただ、問題発言を受けて提出された問責決議案は否決され、市長と対峙(たいじ)する市議会の微妙な温度差も垣間見えた。
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「6割以上の人が私の市政を認めていない。真摯(しんし)に受け止めたい」。6月14日の一般質問で市長は淡々と述べた。
答弁の内容は、新潟日報社が市議選の際に実施した候補...
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