
新潟水俣病第5次訴訟の審理再開を前に、横断幕を掲げ行進する原告団ら=7月8日、新潟市中央区学校町通1
水俣病熊本県で1956年に公式確認された病気。毒性の強いメチル水銀を含む工場排水で汚染された魚介類を食べた人やその胎児が発症し、亡くなった人も多くいる。症状は手足のしびれや感覚障害、視野狭窄(きょうさく)など。外見的な異常は現れずとも、神経障害や頭痛などに悩まされ続ける人もいる。の被害を訴える新潟市などの男女が、国と原因企業の昭和電工(現レゾナック・ホールディングス)に損害賠償などを求めた新潟水俣病第5次訴訟水俣病被害を訴える新潟市などの男女が2013年12月、国と昭和電工(現レゾナック・ホールディングス)に損害賠償などを求め新潟地裁に提訴した訴訟。原告が水俣病かどうかや、九州に続き新潟県でも水俣病が発生したことに対する国の責任の有無が主な争点となっている。の口頭弁論が7月8日、新潟地裁(鈴木雄輔裁判長)であった。原告のうち、4月の地裁判決を受け控訴した45人を除く102人の審理を再開。裁判長の交代に伴い、原告側、被告側が改めて双方の主張について説明した。
原告側は、4月の判決で国の被害者救済制度の対象外とされた人が水俣病と認められたとして...
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