新潟県内の企業経営者らでつくる「新潟日報リーダーズ倶楽部(くらぶ)」の講演会が7月10日、新潟市中央区の新潟日報メディアシップ日報ホールで開かれた。バスケットボール男子「Bリーグ」の島田慎二チェアマン(新潟県村上市出身)が、参加した約70人の参加者に向け、低迷する球団を再建した手法やプロバスケの展望を語った。
島田氏はコンサルティング会社などを起業した後、2012年に旧bjリーグの千葉ジェッツの社長に就任。当時、チームは弱く、知名度もなく「会社は倒産寸前だった」という。
再建に向け、「千葉ジェッツを取り巻く全ての人たちと共にハッピーになる」という経営理念を策定。地域に応援される球団になるため、選手と共にイベントに積極的に参加したり、チケットを手売りしたりと地道な活動を続けた。
経営は3年ほどで軌道に乗り、チームも実力を徐々につけ、やがて優勝を果たした。「はっきりとした目標や理念がなければ社員を鼓舞できない」と振り返った。
球団から退き、20年にBリーグのチェアマンに就任すると、各球団の経営基盤を安定させる支援に取り組んだ。プロバスケ全体での事業は成長を続けていると言い、「スポーツは地域を盛り上げ、多くの人を元気にできる」と力を込めた。