季刊誌「朱鷺」第62号
季刊誌「朱鷺」第62号

 新潟県佐渡市ゆかりの俳句愛好者らで作る季刊誌「朱鷺」第62号が発刊された。採用されなかった自信作を供養する「俳句供養」を特集した。

 特集には会員が不採用の作品や句に込めた思いを寄せた。主宰の赤塚五行さんは、「甘い」と評価された〈はまなすや少年の日に少女ゐて〉を「少年時代のほのかな思いのこもった捨てられない一句」とした。羽生雅春さんは〈夏帽子忘れて忘れられぬ夏〉を挙げ、「季重なりで、後日直したが平凡な句になってしまった」と振り返った。

 第38回俳壇賞の次席を受賞した佐渡市出身の尾上直子さん(東京)の句を招待作品として掲載。〈雪虫も映して曇硝子かな〉〈春月や砂金の川のあるといふ〉などを紹介した。...

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