候補者が自民党派閥の裏金事件について謝罪や反省を述べた個人演説会=10月17日
候補者が自民党派閥の裏金事件について謝罪や反省を述べた個人演説会=10月17日

 10月27日投開票の衆院選では、自民党派閥を巡る政治資金パーティー裏金事件を受けた政治改革が最大の争点だ。裏金事件に関わった新潟県関係の自民候補は政治不信を招いたことを謝罪しつつ、「私的流用や使途不明金はない」と強調し、沈静化に躍起だ。これに対し立憲民主党候補は「脱税まがいだ」と追及を強め、再調査の必要性を訴える。

 「派閥の慣習とはいえ、止められなかった責任がある。反省している」。新潟5区に立候補した自民前職の高鳥修一氏は上越市での第一声で謝罪した。旧安倍派から過去5年間で544万円を受け取ったが、派閥の指示で政治資金収支報告書に記載しなかった。公認はされたが比例代表の重複立候補はできなかった。

 一方、「1年で平均108万円、1カ月当たり10万円に届かない。事務所の備品購入に充てた」とも説明。使途不明金はなく「裏金ではない」と主張した。

 対する立民前職の梅谷守氏は上越市での第一声で、「自民は旧統一教会との癒着や裏金問題で国民を裏切り続けてきた。今の政治を刷新するのか、しないのかを問おうではないか」と声を張り上げた。

 ただ、梅谷氏も選挙区内の行事で主催者に日本酒を供与した問題で刑事告発されている。党本部からは党員資格停止1カ月の処分を受けた。「私自身の軽率な行動で応援してくださった皆さんにとんでもない迷惑をかけ、本当に申し訳ない」と陳謝した。

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