
東京電力ホールディングス(HD)は10月31日、東電で社長、会長を歴任した勝俣恒久(かつまた・つねひさ)さんが21日に死去したと発表した。84歳。葬儀は家族で行った。
勝俣さんは、2002年に柏崎刈羽原発新潟県の柏崎市、刈羽村にある原子力発電所で、東京電力が運営する。1号機から7号機まで七つの原子炉がある。最も古い1号機は、1985年に営業運転を始めた。総出力は世界最大級の約821万キロワット。発電された電気は関東方面に送られる。2012年3月に6号機が停止してから、全ての原子炉の停止状態が続いている。東電が原発を再稼働させるには、原子力規制委員会の審査を通る必要がある。7号機は2020年に全ての審査に「合格」したが、安全対策を施している最中で、再稼働していない。などで発覚したトラブル隠し東京電力が1980年代後半から90年代にかけて柏崎刈羽原発、福島第1原発などで、重要な設備にひび割れがあるなどのトラブルを隠ぺいした問題。自主点検でトラブルを見つけながら、行政に報告せず、検査記録を改ざんしたり、虚偽記載をしたりしてトラブルを放置したまま運転を続けていた。で辞任した前社長の後任として経営トップに就いた。その後も、東電の原発を巡る不祥事やトラブルが相次ぎ、対応に追われた。
2007年の中越沖地震2007年7月16日、新潟県の上中越沖を震源として発生した地震。新潟県内では柏崎刈羽原発が立地する柏崎市と刈羽村のほか、長岡市で震度6強、上越市や小千谷市、出雲崎町で震度6弱を観測した。新潟県によると、この地震の影響で15人が亡くなり、2316人が重軽傷を負った。住家の被害は、全壊が1331棟、大規模半壊、半壊が5710棟、一部損壊が3万7277棟。では、被災した柏崎刈羽原発を訪れ、損傷などの調査を徹底するよう指示した。08年に会長に就任後は、11年の東日本大震災2011年3月11日午後2時46分、三陸沖を震源にマグニチュード(M)9.0の地震が発生し、最大震度7を観測。東北地方を中心に大津波が発生した。東京電力福島第1原発は電源を喪失して炉心溶融(メルトダウン)が起き、原子炉建屋が水素爆発で損壊、大量の放射性物質が拡散した。震災関連死を含む死者、行方不明者は計2万2千人超。に伴って福島第1原発事故2011年3月11日に発生した東日本大震災の地震と津波で、東京電力福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)の6基のうち1~5号機で全交流電源が喪失し、1~3号機で炉心溶融(メルトダウン)が起きた。1、3、4号機は水素爆発し、大量の放射性物質が放出された。が...