陸上(車いす)・樋口政幸

開幕まで1年 家業と部活ひたむきに

 車いすアスリートの樋口政幸(41)=プーマジャパン・十日町市出身=が目指す東京パラリンピックの開幕まで、24日で1年となった。24歳のときに事故で下半身まひとなり、車いすを使った陸上競技に出合った樋口。2012年ロンドンから2大会連続でパラ出場を果たした原点は、家業の手伝いと陸上部の練習に努力した中学時代にあった。

 陸上やスキーの全国大会で多くの入賞者を出す十日町市立吉田中。有力選手がひしめく中で目立った成績はあげていないが、中距離が専門の樋口は持久力、瞬発力が優れていた。

 実家は、学校から5キロほど離れた山あいで園芸農家を営む。バス通学のため、早めに練習を切り上げなければならない上、週末は...

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